2017年11月13日月曜日

11月13日 うるしの日

11月13日と言えば、茨城県民の日
そして、じつは
うるしの日

謂れは、、、、
平安時代のこの日に、
文徳天皇の第一皇子・惟喬親王が京都・嵐山の法輪寺に参籠し、
その満願の日のこの日に漆の製法を菩薩から伝授したとされる伝説から。

茨城の奥久慈は良質な漆の産地です。
今は数が少なくなっている漆掻き職人
そして、年々少なくなってきている漆の木。

漆は木地に塗り器や道具になる以外にも
国宝の修復にも使われています。
国宝の修復ともなれば相当な量の漆が必要となり、
個人の職人・作家は入手が困難にもなります。
漆を取り囲む現状。
そして、漆に携わる人たちのこと。

緑のでも以前に金継ぎ教室を開催し
漆芸作家さんにご教授いただきましたが、
「漆」にまつわること
引続き、続けて行きます。
漆、も大地からもたらされるもの。
この奥久慈の賜物でもあります。

詳細が決まりましたら、またHPやブログでお知らせいたします!







竹と木綿の手提げかご、完成しました

11/12(日)
奥久慈の紅葉は一番いい頃合い。
久しぶりに一面の青い空、ぽかぽか陽気の一日でした。

勢司恵美さんと木村美希さんの
「竹と木綿の手提げかご」
東京、千葉、福島からもお越しいただき
また3月の四海波の花籠の会に続いて2回目の参加の方も
いらっしゃいました。

前半は勢司さんに教えていただきながら、竹かごを編みました。
底の部分を編み終え、側面は店内の好きなところで作業しました。
畳の上や、土間では縁側のように腰を掛けたり
テラスの席では秋の陽を受けながら
集中しながらも、心地よい場所で。

お昼を挟んで
(友人Hさん、お野菜たっぷりのお料理ありがとうございました)

またしばし竹かご編み。
コツをつかんで、もう少し編み進みたいところですが
程よく大きさが整い、竹の作業は終了です。

ここから
楽しい布選び&じゃんけん大会

自分好みの生地を選んだら、最後は竹に縫い付けます。
美希さんに用意していただいた裁縫道具は
細やかな細工の指ぬきがあったり、
すごーく便利な糸通し機があったり!
針仕事が楽しくなるようなものばかりでした。

縫い付けるのにはコツが必要で
できあがれば、なるほどこうなっていたのかー
と感心しきり。
覚えたら色々なかごでアレンジできることがわかりました。

布選びはじゃんけん勝者から選びましたが
出来上がってみると
みなさんひとりひとりの雰囲気にぴったりのものができるので
不思議です。

勢司さんのブログでも素敵な写真とともに
ご報告いただきました。
こちらもどうぞご覧ください。
http://emiseishi.blog.fc2.com/blog-entry-1309.html

緑のの豊かな自然、共有した時間が素敵に切り取られていて
嬉しくなりました。

竹も木綿も、大地から生まれ、
私たちの暮らしにずっと寄り添い続けています。
その存在を思うたび、とてもいとおしい気持ちになります。
そして、素材から実用へと命を吹き込んでいる
お二人をご紹介できたこと
緑ので実現できて良かった。












2017年11月9日木曜日

伝統と今


古巣の天心記念五浦美術館で
「龍を描く」を見てきました。

辰年の私、やっぱり「龍」が好き
以前に京都へ出かけた際、大々的に龍の天井画が公開されていた。
辰年だったのだ。
現地で偶然知ったのだけれど、とても嬉しかった。
なので予定をいくつか調整して、見て歩いた。

龍は権力者には権威の象徴、民には水の神様。
神話にも登場する
神秘的で、それでいて親しみやすい空想上の生き物。

展示会では南北朝時代から江戸時代、近代、現代の
龍と龍にまつわる作品
見ごたえがありました。

「伝統」や「古典」は古めかしいものではなく
この時代にはない感覚や、形を変えて伝らえてきたものの本来の姿を
見せてくれます。
伝統は、その時代に新しく斬新であったものも
時を経て、後世になれば「伝統」として残っている。
「伝統」というものに触れる度に感じる思いです。


さて、
今週末の教室、「竹」「木綿」
竹は日本の文化、暮らしに欠かせないものだけれど
現代になり文化も暮らしも変化する中で
使い手も減り、そのことで、作り手も減ってゆく。
「竹」の勢司さんは失われつつある技術を受け継ぎ
形や使い勝手をアレンジして、あるいは新しいものを作られています。
これは遡って、使い手を増やし、暮らしの中に溶け込み
文化も守られてゆくことになる。

「木綿」の木村さんも「はんてん屋」で
おばあちゃんから教えられた昔ながらのはんてんなどを作る傍ら
「暮らすこ」というオリジナルブランドで
和布の素材を活かし、新しいデザインと感覚でものづくりをされています。
会津地方に伝わる「さるっぱかま」という野良着を
布の組合せ次第で、庭仕事にも普段着にも使えるものとして
提案しています。
そこから発展した五分丈の「五分っぱかま」は、
老若男女問わず着られる楽しい1枚。



どちらも「伝統」と「今」
それが途切れることなく続いてゆくには
その時代に生きる人たちの関りが大きいような気がしています。

2017年11月8日水曜日

これを 作ります!

今週末に開催される教室「竹と木綿の手提げかご」


竹の勢司さんと布の木村さんのコラボ作品を作ります。
東京、福島では開催されましたが、
茨城では初めて。
今回は1日で完成できるよう、工程を熟考いただきまして
可愛さと使い勝手を兼ね備えた作品を作ります。

そして、なんとその作品が本に掲載されました!

「竹籠編みの発送と技法」
http://emiseishi.blog.fc2.com/blog-entry-1302.html

勢司さんのブログより♪
2枚目の写真
足元の草履が夏支度で何とも可愛い~!
これからの季節なら、ワンピースとブーツに持ちたいなー。
ダボっとしたパンツにも合うはずっ!
考えるとワクワク。

なので
講師のお二人に相談し、参加人数を少し増やしていただきました。
おしゃべりしながらの手仕事。
検討中の方は、是非ご一緒に



11月・12月のワークショップ状況

11月・12月のイベントへのお問合せありがとうございます。
11/8(水)時点での申込状況をお知らせいたします。


11/12(日)「竹と木綿の手提げかご」
      残り1~2名

12/12(火)「小鮒千文さんの冬の薬膳的養生のお話とごはんの会」
      申込受付中

12/16(土)「おじいちゃんのたけかご ワークショップ」
      定員になりました


引続き、お電話・メールでのお問合せを承っております。
興味のある方は、お気軽にお問合せください。

2017年11月3日金曜日

小鮒農園と小鮒千文さん


9月
初めて訪れた那珂川町の「小鮒農園」
家の入口にひときわ大きな松の木が立っていた。
その足元を小川が流れ、
山からの水が勢いよく流れている。
その奥にあるのが暮らしている古民家だった。

小鮒千文さんと初めてお会いして
たくさんのことをお話した。
食べ物のこと
体のこと
子育てのことだったり、
その時々での心の在り方も。

小鮒さんのお話に共感することが多く、
自然農での学びも共通していたり、
今、この時に出会えたことは幸せなことなんだと思うと
胸がざわざわした。


緑のはカフェの営業もお休みしているけれど
「食べること」に対する考え方・取り組み
「食べることは 生きること」
「食べたものが わたしになる」
そのことをイベントやワークショップで伝え、分かち合いたいと思っている。

小鮒さんが言っていた
「私の薬膳はケの薬膳。(ケ=日常のこと)
貴重な生薬を使うハレ(非日常)の薬膳もあり、
それはそれで即効性があったりいい面もあるけれど
ケの薬膳は毎日の食卓の中で、積み重ねられ
体や心を健やかにしてゆきます」
12月に企画した冬の養生のお話とごはんの会では
そんな「おうちでできる」ことを大切にしたいと思う。



あの日、帰りに大きな松の葉を拾って持ち帰った。
(大王松と教えていただいた)
30cmほどもある葉。
いただいた自家製の梅シロップや
端正込めて育てられた農園のお野菜と一緒に家路につくと
なんとも言えない温かな気持ちになったのだ。