2013年3月29日金曜日

雪村と桜

室町時代の画僧・雪村(せっそん)は常陸大宮生まれといわれています。 
都から遠く離れた関東の地で独自の画風を確立しましたが、
その生涯は謎も多く残されています。

海外では評価が高く、のちに日本でも画業が再評価されています。

「雪村庵」「緑隠雪村庵」の名前は、この雪村から名付けました。
(ラコンテ53号にも掲載)



お店から歩いて5分のところにある史跡「雪村筆洗いの池」
近くに雪村の屋敷があり、筆や硯を洗ったとされる池です。

今、池には柳が芽吹き、桜が咲き始めました。



雪村が晩年を過ごしたとされる福島県三春には住居跡「雪村庵」があり、
そこにはとても大きな桜があります。
今年は三春に足を延ばします。
レポートを楽しみに!

池には黒い鯉がたくさんいました。
雪村は鯉も描いています。
鯉にまたがる仙人、躍動感がある作品です。
(じつは雪村庵のお池にも同じように黒い鯉たちがいて、元気に泳いでおります。)

桜、柳、鯉、、、雪村につながる風景があります。
雪村庵・緑隠雪村庵へお越しの際は、
筆洗いの池で、ふと足を止めてみてはいかがでしょうか?

2013年3月27日水曜日

鈴木家の食卓 vol.2



今日の「鈴木家の食卓」は、「家族の時間」
卒業式が終わり、ほっと一息。
これから進学する家族、社会人になる家族には旅立ちを前に慌ただしい毎日。
そんな中、久しぶりにみんなで集まってのお茶の時間です。
桜餅・よもぎの団子あたりがあるといいな。

テーブルにはそれぞれ愛用のカップが。
家族だれもがひとりひとりのカップを覚えている。
そう言う些細なことが幸せだと思いませんか?

赤ラインシリーズ
 四角皿
 湯呑み
 汲みだし
 マグカップ
三つ足小鉢
ドット柄小鉢
平皿
さら鉢
キャベツ鉢

(スプーン、デザートフォーク:木工房SEEDS)

今週末30日(土)、31日(日)は鈴木道之さんがギャラリーにいらっしゃいます。
是非お越しください。

2013年3月24日日曜日

4月の営業のお知らせ



4月13日(土)は誠に恐れ入りますが、臨時休業をいただきます。

暖かい陽気になると、おでかけしたくなりますね。
今年は桜が早く、いつものペースだと乗り遅れそうです。

お店では駐車場と庭にソメイヨシノがあります。

お店から車を大子方面に走らせると辰口親水公園があり、
桜まつりも開催されます。
また、車で10分ほどのところにある静峰神社はしだれ桜の名所。

お花見におでかけの際は、ぜひ緑隠雪村庵にお立ち寄りください。

黄色の花に囲まれて

今、緑隠雪村庵の庭は黄色の花が見事に咲いています。
入口から建物を見上げると、レンギョウが一面に咲き乱れ
足元にはタンポポ
トサミズキのさわやかな黄色
店内には菜の花・・・

黄色は古くから高貴な色として崇められてきました。
太陽の光を感じるようなエネルギー溢れる色です。

これから緑隠の庭は春のヤマブキ、秋のオミナエシ、イチョウと
黄色のリレーが始まります。



建物を取り囲む「レンギョウ」


東海村の須崎農園からいただいた「菜の花」 


裏山の「トサミズキ」 


「水仙」


「水仙」
 

2013年3月22日金曜日

鈴木家の食卓 vol.1



今日の食卓は、「ちらし寿司」を囲んで。
白と紺の器を選びました。
器はあえてシンプルに、料理で彩りを添えて
菜の花やフキノトウをいただきます。


灰釉大皿
マット釉三つ足鉢
粉引中皿
紺シリーズ 飯碗
紺シリーズ フリーカップ
紺シリーズ 小皿
紺シリーズ 浅鉢

(箸、箸置き、しゃもじ、コーヒースプーン、デザートフォーク・・・木工房SEEDS)

大勢でワイワイ楽しみたい料理を連想して、
選んでみました。

鈴木道之展、始まりました



今日から「鈴木道之作品展」が始まりました。

器はフリーカップ、マグカップ、汲み出し、小皿、小鉢、プレート、大鉢など。

人気の紺シリーズが多く出ております。
そして今回初入荷の鮮やかなオレンジのシリーズ。

ひとつひとつの表情が違っていて、
同じものを並べても個性があります。

その中から、お気に入りの形や色を見つけるのが
器選びの楽しみ。

畳のギャラリーでは
「鈴木家の食卓」として、鈴木さんの器でテーブルコーディネイトしています。

こちらもお楽しみに。

4/7(日)まで。

2013年3月17日日曜日

鳥の巣がふたたび



先月に裏山で落ちていた鳥の巣を見つけましたが、

今度は庭で発見。
しっかりとして大きな巣です。

先日の強風で飛ばされたのか、木のてっぺんには
土台のようなものも残っていました。

どうにかして戻してあげなくては。

2013年3月14日木曜日

春小物、入荷しました

昨日の嵐が去って、抜けるような青空。
庭の梅の木も満開に近くなりました。
メジロが来て、蕾から蜜をついばんでいます。

厚い衣を脱いで、風を感じるような
春の装いを楽しめるようになりました。

草木染のストールが入荷しています。
桜、マリーゴールド、栗などで染めたもの。



自然の色合いは、形容しがたいような奥行きがあります。
一口に「赤」といっても、
「朱」「紅」「茜」・・・・・と違いがあります。
日本の色の名前は、漢字や響きもいいものです。

ここで、おすすめの本を。

吉岡幸雄 「日本の色辞典」
伝統色の名の由来、染色法、歴史・文学・工芸・動植物など
様々な角度から「色」を紹介しています。
美しい1冊です。

2013年3月8日金曜日

文人花

3月の文人花
オーナーの活け込み



私はミモザを活けました。
ミモザ・雪柳・土佐水木


桑原哲夫さんのポット



桑原哲夫さんのポットで紅茶をお出ししています。
茶葉は変わらずアールグレイ。
ストレートがおいしい茶葉です。

ポットの中でゆっくりと蒸らされて、すっきりとした香りが楽しめます。

ポットではたっぷり2杯いただけます。

冬眠していた体が覚めてゆくような
リフレッシュが期待できそう!
A cup of tea !

2013年3月5日火曜日

啓蟄



緑隠雪村庵での最初の春

冬籠りしていた虫たちが、動き出したように、
私も今日は庭日和。

さっそく庭に出てみると、待ちに待った梅が咲いていました。
庭の土手から水路に張り出した梅。
樹皮は荒くれて、枯れてしまっているのだろうか・・・と思っていましたが、
梅は皮一枚でも生きる、というように見事に咲いています。


今日の植え付け
・ムスカリ(店内で水栽培していたもの)
・バイモ
・フリチラリア

それぞれ数株ですが、環境が合えば育ってくれるはず。
生長が楽しみです。

2013年3月3日日曜日

鈴木道之作品展



只今、PR活動中

鈴木道之さんの作品は雪村庵オープン当初から扱わせていただき、
緑隠雪村庵ではすっかり定番に。

初めて鈴木さんとお会いした時の印象「マイペース」(笑)
穏やかで飾らない人柄が作り出す作品と重なりました。

今回のラインナップ
楽しい食卓にぴったりのカップや小鉢やプレートの数々。
プレゼントにも喜ばれそうです。
春、お世話になった方への贈り物にいかがでしょうか?

2013年3月2日土曜日

旅人のコート

昨日は笠間へ出かけました。
個展「鈴木道之作品展」のPRです。

美術館やギャラリーでお会いした方々がとても良い方ばかりで、
初対面にもかかわらず快く対応してくださいました。

観光客やたくさんの人がやってくる笠間という土地ということもありますが、
「おもてなし」「サービス」という多用されている言葉を超えて
自然に滲み出ているような温かみを感じました。


帰り道に考えたこと。

旅人がコートを脱ぐように、
ほっとして心を落ち着ける安らぎのある場所にしたい。
緑隠雪村庵を。

緑を目で楽しみ、味わい、大地の香りを感じ、鳥の声を聞き、
心に触れる。

自然の懐に抱かれて
新しい力が湧いてくる森と庭を育むこと。

ささやかな日常を大切に思えるように。
と同時に日常から離れた特別な時間になるように。

雪村庵の地を守り、
緑隠雪村庵を魅力ある場所にしてゆくこと。

私に託されている役目を改めて心に刻み、噛みしめています。
まだ始まったばかり。

これからもご指導・ご助言をよろしくお願いいたします。

清宮美香

2013年3月1日金曜日

春のお抹茶



緑隠ではカフェでお抹茶をお出ししています。

お茶を点てる時、茶碗に湯を注ぐと
湯気と一緒に抹茶のいい香りが立ちます。
その瞬間、それはそれはいい香りでとても豊かな気持ちになります。

こればかりはお手前する人の特権でしょうか。

今日はおいしく点てられたかな?

お客様の反応が気になるので、
お出しするとき、
「お服加減はいかがでしょうか?」と心の中でつぶやいてみたり。

作法は構わず、好きなように楽しんでいただきたい。

抹茶をいただくと、すっきりとして
心が正されるような、そんな心地がします。

コーヒーや紅茶もいいのですが、
時には「侘び」「寂び」の世界もいいものです。

3月からは紅白の和三盆の干菓子を添えてお出しします。
どうぞ、ご堪能ください。

余談ですが、
森下典子「日日是好日―『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」
お茶を習っていた頃から大切にしている1冊です。
また読み返したくなりました。
おすすめです。