2019年1月23日水曜日

勢司さんの「青竹ものがたり」後編

年が明けて、1月
前回伐り出した竹が、お正月に彩りを添え、、、

勢司さんの「青竹ものがたり」

待ちに待った、後編

皆さん集まると、おしゃべりもそこそこに手袋をして
「竹を運びますか?」とやる気に満ちていました!


天気も良く、庭先で
ひご作り体験。
勢司さんの手さばきを見ていると
カツン、さささ、すすす、と滑らかで
力の入れどころさえ分からず、
実際に刃物を持ち、作り始めると
「ひご作り3年」とは、その通りの難しさ。
中にはひご作りを経験したことのある方もいて、それぞれのペースで量産。
かごに使えるひごはいくつできたのかな???
ご安心を、かご用のひごは作っていただきました。


午後はかご編み。
用意してくださったひごを改めて見て幅や厚みが均一なのはもちろんのこと
1本が6つに割かれている「柾」という部材を見るにつけて唸ってしまう、
午前中のひご作りを思い出すと。
材料選びから、ひごの良しあし、丁寧な仕事が
かごの完成度を高め、長き使用に耐えうるものを
生み出す。
これぞ、かご屋の仕事~!



「青竹ものがたり」
勢司さんがこだわる青竹、、、
竹そのものの自然できれいな緑、竹色。
編んでいると
竹林にあるときとは違った、竹の清々しい姿が見えてきます。
真っすぐ伸び、緩やかにカーブを描き、
かごになる様子。新しい息吹。

重ねられた時間とともに変わりゆく竹の表情は
そこに日々の使い方の工夫や、使い手の個性が滲み出てくるように
暮らしの香りや景色が溶け込んでゆく。
こうした素晴らしいもの、ものづくりが
減り続けているなんて
ほんとうにもったいないことをしている、私たちの日常に思いを馳せました。


勢司恵美さんの手仕事を2日間で垣間見るという
駆け足のようではありますが
これまでよりも、より一歩二歩と入りこんだ教室になりました。
参加された皆さまには目的、目の付け所、楽しみ方も
ひとりひとりの物語がありました。
それらが呼応して、新しい出会いやアイデアが溢れ
何とも良き時間でした。
そして物語の行く先は、それぞれの手と心とに。
ひとりひとりの「青竹ものがたり」へと、つづく!